フェティシズムとは、現代の日本においての多く耳にする言い方として俗語でフェチと言ってます。
心理学的な面でのフェティシズムは性的倒錯のひとつのあり方で、『性的フェティシズム』を指す事が多い。ある特定のものに拘って特定の物に執着したり、人体的パーツや衣服類、性的興奮を覚えたり、異常的な心理的興奮や性的興奮を指している場合に使われている、その趣向により範囲は広く多種多様です。
フェティシズムを向ける対象を『フェティッシュ(fetish)』・フェティシズムの志向を持つ人を『フェティシスト(fetishist)』と言います。
フランス語の「フェティッシュ(物神、呪物) 」から生じた言葉であり、ある対象、あるいはその断片を偏愛する態度のこと。18世紀に初めて「フェティシズム」という言葉を用いたシャルル・ド・ブロスによれば、この言葉は15世紀後半にアフリカを訪れたヨーロッパ人が、そこで崇拝の対象とされていた歯、木片、貝殻などを指すために用いたポルトガル語の「フェイティソ(魔術、呪符)」に由来する。したがって「フェティシズム」とは第一に宗教学や人類学の領域における「物神崇拝」という意味を有する。
その後、ド・ブロスの著作を読んだマルクスは、商品によって循環する資本主義社会にこの「物神崇拝」的性格を見出し、商品経済をめぐる独自の「フェティッシュ」論を展開した。
さらにその後、このフェティッシュおよびフェティシズムという言葉は、フロイトに代表される精神分析の議論においてさらに深く展開されることになる。19世紀後半に生じたこのフェティシズムの個人多様化にともなって、「倒錯的な性的嗜好」としての「フェティシズム」という用語が新たに誕生する。
日本語では「フェチ」という略語によって広く知られるように、今日この言葉は、かつての集団的ないし宗教的な含意からは離れ、一般に特殊な細部や部分対象への偏愛を指す概念として理解されている。